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《環境と空間文化》
_建築・都市デザインのモチベーション_
編著:中村良夫
著:小野芳朗、他
発行:学芸出版社
定価:2,415円(2,300円+税5%)
190p21cm
4-7615-2372-7
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数値的な指標や基準で計るエコロジカル・デザインから脱却する、環境と人間の創造的な関係を、歴史検証とデザインの実践に探る。建築、都市、造園、環境工学、景観工学の第一線で活躍する執筆陣が、文化としてのエコ・デザインを問い直し、それぞれの現場からデザイナーの役割と新しいデザインの可能性を示した意欲作。 |
<目次>
Prologue 環境はどのように文化を生成するか 中村良夫
衛生と貧困
エコロジー思想とその技術化
地球環境というパラダイム
環境と文化──デザインのモチベーションとして
〈ディスカッション〉
Chapter 1 環境幻想──まもりたい環境はどこにあるのか 小野芳朗
システムとしての「衛生」の登場
改造される水環境──明治期の水道整備とその背景
物語となった都市の記憶
謡曲に眺める風景
〈ディスカッション〉
Chapter 2 山川草木を織り込んだ都市――環境との関係構築の形 堀 繁
環境ストレス緩和装置としての都市
日本における都市と環境との関係
精神的環境ストレスの緩和と都市の形
日本の都市の特徴
日本における樹木
水への信頼
都市環境問題の二つの視点
〈ディスカッション〉
Chapter 3 時間を超える建築――自然という矛盾と向きあう 内藤 廣
〈環境〉なんかくそくらえ!!!
建築と〈環境〉──変容する関係性として捉える
コルビュジエとミース──近代建築の目指したもの
スペースシップ・モダニズム
ピュハ・ティラ──聖なるもの
つくりながら考えてきたこと
時間──近代が排除したもの
〈ディスカッション〉
Chapter 4 形態を超えて――システムとしての都市デザイン 齋藤 潮
都市景観をめぐる議論
街並みの生成原理
形態にとらわれすぎないこと
景観法運用の行方
Chapter 5 私たちの拠って立つ場所―
―環境と都市をどのように育てるのか 土肥真人
私たちの拠って立つ場所
都市と人の関係性の弱さ──準拠点としての東京
デザインの核心──コミュニケーション
環境と都市に手を入れることの歓びと美
〈ディスカッション〉
Epilogue 人間像の改定を求める環境文化 中村良夫
人間中心主義の終わり
環境時代に環境を語らず──生存と実存
大地と人間をつなぐもの──断絶と回復
言葉とコミュニケーション──コミュニティへ
社会契約から自然契約へ |
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