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![]() _アメリカに報復する資格はない!_ 著者:ノーム・チョムスキー 訳者:山崎淳 発行:文芸春秋 定価:本体1143円+税 19cm157p 4-16-358210-X ![]() |
**【大島哲蔵氏コメント】** 翻訳著書 ABC:国際構成主義の建築1922−1939 アメリカの知識人にもリアルに状況を把握している人がいる。言語学の泰斗、ノーマン・チョムスキーがそうだ。9月11日の事態をまっとうに論じた稀な例だ。しかも彼の提起した統治法(シンクタンク)やシンタクティックス(シンタックスの形式規則)、とくに後者を造形に応用したのがアイゼンマンの出発点だったことはよく知られている。彼はテロ国家(=米国)がそれに反撃しようとする集団に「報復」する権利はないことを明確に主張する。 日本の「真珠湾攻撃」もハワイの原住民を殺りくに圧迫したアメリカの犯罪を明確化しないなら、何ら真相に基づいた議論にならないことを断言している。彼はユダヤ系の人だがイスラエルのパレスチナ人圧殺に対しても手厳しい批判を加えている。 多くの人が読むべき書である。 |
<内容>
2001年9月11日のアメリカにおける自爆テロは文明の衝突ではなく、テロ国家の親玉・アメリカに対する別のテロ集団の挑戦である。チョムスキーが世界のメディアの疑問に答えて、テロの実態を解き明かしたインタビュー集。 言語学者で論客としても知られる著者が、事件の背景から今後の展開まで国際政治の裏側を全て語り尽くし、正義の国・アメリカの素顔を白日の下に曝け出す、衝撃の一冊!
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■目次 第1章 真珠湾と対比するのは誤り; 第2章 ブッシュ政権が取るべき方法; 第3章 なぜ、世界貿易センタービルか; 第4章 アメリカは「テロ国家の親玉」だ; 第5章 ビンラディンの「罠」; 第6章 これは「文明の衝突」ではない; 第7章 世界に「明日」はあるか; 付録 世界のテロリスト集団 |
今の日本・世界の情況から感じることはなにか異様さしかない。「テロにはテロを!」果たしてこの方程式だけでいいのか。 その解決として、現象における歴史的背景を踏まえた考察力も大変重要である。 また、あまりにも早急に一般分野にITがもてはやされ人々は「人間の尊厳」をどこかにおき忘れてしまったのではないか。ある意味では情報がボーダーレスになり平等が提唱されているが、本当にそのとおりであろうか。ITは道具である「ITのむこうに人ありき」を常に考えて欲しい。 それにまして、人々の心の中から「建築・住居・家庭」への無関心が蔓延する危惧観は決して私だけではないだろう。われわれ建築界の人間もこの機会に「建築家のあるべきかたち」をもう一度自問自答し「真実を見分ける探求力」を模索しようではないか。希望ある明日に向かって!(yy) |
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