《SQUA tt ER》_スクウォッター 建築×本×アート_大島哲蔵

      1642号


京都発大龍堂:通巻1640号
享年54歳、同志・大島氏が逝去され今月で一周忌になる。
なんとあまりのも早すぎた彼岸への旅立ちであろうか。聞くところによると彼の教え子達が新しい風─勉強会・実践を全国で興している。嬉しいかぎりである。
不出世の大島哲蔵氏が我々に遺した思想・言葉を今一度再検証することが、いま、我々に与えられた使命である。きっと、21世紀建築のデザインの動向がみえてくる。

《SQUA tt ER》

_スクウォッター 建築×本×アート_

著者:大島哲蔵
発行:学芸出版社
定価:2,100円(2000円+税)
A5・192P

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フライアー
ロックンロールする批評>連射する言葉。
現代建築&建築家の批評,同時代の海外状況の紹介を,独特の文体で綴った批評集。建築の権威化に批判的な目を向け,建築家の在り方を根源性に問いかけてきた大島の文章は,現状にあきたらない建築家たちに刺激を与えてきた.また海外の最新動向を,その背景にあるものまで含めて解説していくスタイルは,若い世代のシンパシーをよんでいる。
<目次>
大島哲蔵:私はなぜスクウォッターなのか?
ミース・ファン・デル・ローエ:ミースから見えてくるもの
ゲルハルト・リヒター:強度を獲得する多重ボカシ
ヘルツォーク&ド・ムロンほか:建築の芸術的退行
ピーター・ズントー:黙示するオブジェクト/サブジェクト
ドナルド・ジャッド:ミニマリズムとアーバニズム―Donald Judd in Marfa
イリヤ・カバコフ:ソビエト脱構成主義
イアン・ハミルトン・フィンレイ:詩的抵抗の庭―ストーニィパス
ジェームズ・タレル:宇宙光線の直覚
ダン・グラハム:ナントのための迷宮―リフレクティヴな眩惑
R ・ミスラッチ,べッヒャー夫妻ほか:写真が発見する風景
トーマス・ルフほか:建築写真のヴァーチャリティ
ルネ・ブッリ:素顔のコルビュジエ(本当に?)
ル・コルビュジエ:コルブのパトロン
ル・コルビュジエ:自演されたPassion Play (受難劇)そしてResurrection
  (復活)―コルビュジエ議論の現況
コーリン・ロウ:コーリン・ロウ再考―堕落天使の夢
マンフレッド・タフーリ:批評者のテクスト―浅海に没した〈弁証法〉
ドミニク・ペロー:ガラスとメタルの政治学
ザウアーブルック&ハットン:WYSIWYG とは何?
バックミンスター・フラー:地球号の世紀末,そして一抹の光明
川合健二:特殊解か,同時代の「古典」か?
ルイス・カーン:斜視の虎―ダッカの議会堂
アドルフ・ロース:倫理(エチカ)と官能(エロス)の挟撃
ルートヴィッヒ・ヒルベルザイマー:建築の無化としてのアーバニズム
ルドルフ・マイケル・シンドラー:奔流はどこにも帰属しない
コープ・ヒンメルブラウ:身体性のアヴァンギャルド
アンソニー・ヴィドラー:ホームレス,そしてフォームレス
レム・コールハース:過渡期の意識化
アルド・ファン・アイク:アムスの“特性のない男”
コンスタン・ニウヴェンホイス:幻視されたエンドレス・シティ
ヨナ・フリードマン:地に足がついたメガストラクチュア
大島哲蔵アーカイブ:あとがきに代えて(心のスクウォッター)
<大島哲蔵(おおしま・てつぞう)プロフィール>
1948 年兵庫県生まれ.東京外国語大学ロシア語学科中退/
1976 年より名古屋にアート・ブック(洋書輸入販売業)設立/
1985 年頃より翻訳,批評,講演活動の傍ら,エキシビション参加,建築及び美術のプロデュースを行う/
1992 年より名古屋にスクウォッターの名で店鋪を開設.その後,大阪店も開設/
1999年より成安造形大学,近畿大学,大阪市立大学,名古屋芸術大学の非常勤講師/
2002 年6 月逝去(享年54歳)