木造在来工法住宅を考える会設立趣旨


平成10年7月


近年、住宅は土地と共に経済活動の中の物件として位置づけられ、使い捨て時代の現在の住まい方にあわせて大量に供給され、消費されておりますが、建設及び廃棄の際のエネルギーの問題や住まいの工業化された建材より起こる健康障害などさまざまな問題が指摘されるようになってきました。環境問題が地球レベルで語られるようになった現在、地球環境の一員である人間が生活を営む基盤としての住宅においても、そのあり方についてもう一度原点にもどって考える必要があるのではないでしょうか。そういった中で、伝統的木造住宅や木造軸組工法住宅は、持続的で再生可能な森林資源や自然材料を使い、地域の気候風土を考え造られてきたにもかかわらず、私たちはその特質などを十分理解していないことが多いように思います。先人から受け継がれてきた技術的な知恵や工夫などを学ぶと共に、それをより現代の住宅に活かすことを考え、これからの地域における住宅のあり方について、建設に関わる専門家(設計者、施工者、木材業者、関連業者等)だけではなく、住まい手となるべく一般の方も交えていっしょに考えていきたいと思います。
また、住宅は個人の財産でもありますが、社会的な側面ももっています。景観としての住宅や伝統的な文化や技能の面から考えた住宅などもあわせて考えていきたいと思います。