☆補聴器と補聴援助システムについて☆

1. 補聴器
2. 難聴の程度について
3. 聴覚障害者(身体障害者)について

○補聴器

 私たち難聴者にとって無くてはならない補装具です。耳かけ式が一般的になりましたが、
ポケット式の愛好者も多く、最近は耳穴式(カスタム、カナル等)を着ける人も多くなりました。
難聴の程度は一人一人違いますので、聴力の検査をして自分の耳に合った補聴器を購入する様に
しましょう! 滋賀県ではに県障害者更生相談所や県立聴覚障害者センターで補聴器相談が
受けられます。(要予約)  

 身体障害者手帳を持っている方は、市町村福祉所管課に申請すると等級に応じた 補聴器の交付
(支給)を受けられます。交付された補聴器の修理や、使用する電池もも らえますが、本人また
は扶養親族の所得により、一部自己負担がありますので、詳しく はお住まいの福祉所管課にお尋ね
下さい。

○磁気誘導ループ

 テレホン回路(T又はMTのスイッチ)が付いた補聴器で、このループが設置し てあると
ころで使用すると、あたかも補聴器をマイクの位置に置いて聞く感覚で聞こえ る。個人的に
使用するタイループやポケットコイル、テレビエイドなども同じ原理。協会では移動型の装置
を使う。(県立聴覚障害者センターで貸出可能)

○FM補聴器

 マイクの付いた送信器で話し手が話すのを、FM電波で受信機能内蔵の補聴器で 直接受けるので、
明瞭に聞こえるもの。

○赤外線システム

上記の2システムは磁気や電波を電送信号として利用しますが、これを光(赤外線)にした装置。
テレビなどのリモコンと同じ原理。以上は主に話し手が数人までで、聞き手が1〜数百人までの
場合に使用しますが、フリートークのような多数の話し手の話を聞き手が有効に聞き取るための
システムは残念ながら確立していません。

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☆難聴の程度について☆

私たちが「健聴者」と呼称している普通の人は、聴力検査をしたときに両耳の聴力レベルが
0〜30dB(デシベル)です。これが30〜50dBになると、聞き取りにくくなったり、
聞き間違えることが多い軽度難聴になります。補聴器で十分効果が出ます。次に50〜70dB
になると、普通の会話がやっと聞き取れる状態で、補聴器なしでは大きな会議などはまず聞き
取れません。これでもまだ中度難聴です。補聴器の効果も比較的良く、補聴器の使用者のほと
んどはこのレベルと思われます。70dB以上になりますと大声の会話がやっと聞き取れるか、
聞こえ無いという重度難聴になり、日本ではここから障害者と見なされています。補聴器も
聴力の向上をもたらし効果がありますが、何分、健聴者のレベルとは違いすぎ補聴器だけでは
ハンディが解消されません。なかでも、音は聞こえても言葉が判別できないときは社会的には
「聾(ろう)」というべきでしょう。                         

欧米社会ではこのような明確な境界線はなく軽度、中度、重度難聴者も広くハンディキャッパー
と見なされているようですが、外部に難聴を知られたくないという心理は共通のようで、難聴者
の悩みは世界中皆同じです。発展途上の国では補聴器が普及していないので、難聴者の問題は
ろうあ者の問題の陰に隠れて先進国以上に表にでないと思われます。
(国際難聴者連盟加盟国が世界ろうあ連盟に比し少ないことなどから…)                  

 全国の難聴者の数は正確にはわからないが、補聴器の出荷台数が1999年で40万台なので、
補聴器をつけていない老人性難聴者を含めて300万人は居ると推定される。ちなみにアメリカの
補聴器の国内販売台数は1996年で166万台と日本の4倍もある。

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☆聴覚障害(身体障害)者について☆

○行政における「身体障害者」の定義 目や耳、手足、内蔵などに一定程度以上の永続する障害の
ある人で、「身体障害者福祉法」に基づいて知事から身体障害者手帳を交付された人をいう。
聴覚障害は障害と認定される6級から、4、3、2級までの4段階に区分され、サービス等にも
少し違いが生じる。

私たちが「難聴者」と「ろうあ者」を区別しているときは、この様な医学的、法律的区別でなく、
自分の意志を表現するときに主として普通の日本語(音声語)を主とするか、手話を主とするかや、
個々の障害者の主体的判断を尊重して使い分けている。             
 聴覚障害者も他の障害者と同じに様々な制度により福祉サービスが受けられるが、車椅子の
ような補装具として交付(支給)されるのは「補聴器」のみである。補聴器 は、耐用年数を5年
としており、傷むと修理や再交付を受けることができる。 支給される補聴器のタイプは本人の
希望と都道府県(政令指定市含む)の障害者更生相談所の判定(指定の判定医師の指示)により
決まり、タイプにより価格も決まっている。                 

補装具という現物支給の形なので、より高級な適合機器が希望の場合は、福祉価格との差額が
本人負担となるが、行政により指定業者がある程度決まっている事が多いので、自由に購入した
後に助成を受ける形にはならない。しかし、指定業者との相談で差額を負担すれば高額商品を購入
することは可能である。なおタイプは2、3級は概ね高度用のもので、4、6級は標準型になる
(詳しい残存聴力等の状況で変わる場合あり)。                

特殊な事情に応じて既製挿耳形、注文挿耳形、骨導箱形、骨導眼鏡形が支給される場合もある。
別に、聴覚障害用屋内信号装置(目覚まし時計付きフラッシュランプ、聴覚障害用通信装置
(fax)、文字放送デコーダーなどの日常生活用具の給付もあるが、障害程度や、自己負担等
条件が個々に違うので、詳しくはお住まいの福祉所管課にお問い合わせ下さい。

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