work
shop「くもならべ」
2002年5月21日(火曜日)、25日(土曜日)26日(日曜日)
京都・ギャラリーそわか
にて実施
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5月21日(火曜日)のワークショップ風景

部屋全体(幅5.7m×長11m×高2.6m)を青色の画用紙で敷き詰めて、空{そら}の空間を用意してスタンバイO
K です。
モクモクした雲形定規(今回のWSのためのオリジナル)を各自、好きな場所においてクレヨンでトレースしていきます。
だんだん浮かび上がってくる雲のかたちに・・・。
時間を忘れて 雲を描くことに没頭していきました。
1時から4時の予定が最終的には9時まで・・・1日でほぼ空間一杯になりました。満腹です。

一つの大きな空間のなかに各自の様々な雲風景が作用しあいながら浮かび上がってきました。
空間全体がみんなの雲で埋まってきたので、くも型に切った紙を貼ったり青色で塗り込めながら
ポジティブに新たな余青面を付加しました。(23日)

26日(日曜日)
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ギャラリーそわか界隈の老人会の皆さん(12名)も参加して頂き、それぞれの雲「くも」を描いてくれました。(26日)
「クレヨンで絵を描くなんて何十年ぶりやわ〜。」(笑)
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After Work
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告示していた3
回のワークショップ時間以外にも多くの人たちが参加してくれました。
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展覧会後半1週間でも様々にこの部屋の「天候」は変化しました。うひゃ〜!
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無事、終了しました。くもならべに参加して頂いた皆様ありがとうございました。
次は8月3日
大阪 国立国際美術館 「スタンプ・スタンピング」
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「去年の夏の幸せな<パノラマ絵画>のこと」
僕の勤めている美術館に、岩野さんたちに、<パノラマ絵画>の出前ワークショップに来てもらったのは、去年の6月の終わり、安曇野の爽やかな初夏のころだった。町の小学校や中学校に一緒に出かけ、授業時間を2時間くらいもらって、子ども達とみんなで絵を描く。三脚をつけた素通しの枠を花や木々の前に置き、その手前に、これも素通しの覗き眼鏡を立てる。四角い枠には縦に5段、横に10列位のマス目が切ってあって、子ども達にはあらかじめ、何段何列目と番号をふった画用紙を配っておく。かわるがわる覗き眼鏡から覗いて、自分のあたった一マス分を描くわけだ。一人が描く画用紙は20cm四方程度だけれど、あとでみんなの描いた断片をつなげれば、大きな1枚のパノラマ絵画ができ上がる。
ただし、普通の写生のように、ずっと見ながら描くわけではない。何しろ視点を固定するために、一つの覗き眼鏡から交代で見るわけだから、30人とか50人ならさっさと交代しないとみんな待ちくたびれてしまう。だから、何回覗きに来てもいいけれど、一瞬で目に焼き付けて、素早く戻って記憶を頼りに描いていく。大体、一覗きの所要時間10〜20秒位。それ以上見ていたってすぐに忘れてしまうのだから。
これは案外難しい。<ものをよく見る>ということと、<記憶を頼りに>思い出して描くということ。枠のそばには親切なお兄さん、お姉さんがついていて、自分の画用紙の番号を言えばどのマス目なのか指差してくれる。うーん、でもどうしよう、葉っぱがいっぱいでよく分かんないや…とか、何だか分けもなく楽しくって体をよじって笑い転げてたりしても大丈夫。“何が見える?、葉っぱの色は?、その緑色の隣りの緑はどんな緑?…”などと問いかけられて、そうしてもう一度目を凝らして見ると、ごちゃごちゃしてたのが少しは整理されて<見えて>くる。そしたら急いで画用紙の場所にゴー。
それでも、眼鏡の前を離れて10歩も歩けば、真っ白な画用紙を前にどうしたものやら、さて困った、隣の友達と顔を見合わせニタニタ、クスクス。するとまた別の、ちょっと恐そで優しそなお兄さんやカッコイイお姉さんがそばに来て、“どんなやった?ほんなら最初はクレヨンでガバーっと気にせず描いたらええしな”“どんなふうに描きたいの?そしたら絵の具でこんなこともできる…”といった具合。
最初こそ戸惑ってた子もいたが、そうこうするうちみんな夢中になっている。
途中で一度、適当なところでみんなの作品を持ち寄り並べてみる。それまでは、場所によっては葉っぱばっかりだったり茎だけだったりする断片を、一人で、それでも結構熱中して描いていたのだけれど、順番につなげてみて初めて、1m×2m近くの大きな絵が目の前に現れてくる。隣同士、ぴったりつながっていてびっくりしたり、全然ずれてたり、形はつながってるけれど色やタッチが全然違ったり、ワイワイガヤガヤ会場は盛り上がってにぎやかだ。
ここで、デッカイお兄さんの岩野さんからインフォメーション。“今までは、自分1人で自分の分担の所を描いてたけど、今度は全体を見て、まわりのこともちょっとだけ考えながら、もう一度続きを描いて下さい”“ぴったりつなげること、あわせることが目的やないから、つながってなくてもいいねんで。せやけど、もし隣りの絵から枝が伸びてきてたら、ちょっとくらい自分の所にも、その枝の続きを描いてあげてもいいかなと思ったら描いてあげるとか、愛を持って、隣りの人と相談しながらやって下さい。”
さあここから最後の30分位、あちこちで相談が始まる。20cm四方の画用紙は、さらに描きこまれて密度がどんどん上がっていく。そしてあっという間に時間になって、もう一度並べて見ると、1マス1マスがみんな違っていて見飽きない、それでいて全体としても不思議に気持ちのいい<1枚の絵>が出来上がっていた。
この「パノラマ絵画」、2時間余りという比較的長時間にもかかわらず、小学生でもよく集中力が持続、得意不得意に関わらず、参加した子どもたちほぼ全員が楽しんでいた点が印象的だった。これは、このプログラムのもつ次の4つの優れた特性によるのだろう。
(1)自分一人で1枚の絵を仕上げるのとは違って、みんなで交代で覗き眼鏡から覗くというゲーム性、
(2)1人の分担が20cm四方と負担が軽い点、
(3)途中でつなげて再度制作に戻るというリズム、
(4)塗り絵のように初めから決められた分担作業ではなく、まずは自分で自由に描いた上で全体を考えていくという優れた共同作業性。
しかし、最大のポイントはやはり、岩野さんを親方に集まった、お兄さんお姉さん総勢5名の、若い美術家としての力にあっただろう。普段はそれぞれが、作家としての作品作りに取り組んでいる、そんな彼らの子どもたちへの接し方は、もちろんみんな勝手勝手なのだけれど、それでも小学生相手にだって、技術は教えても<正解を教える>のではなく(正解なんてありえないということは彼らが一番よく知っている)、<一緒にものを作る>という姿勢では共通していたように思う。
そう、つまるところこのパノラマ絵画は、子どもたちだけが、勝手に個性を発揮して描いたのでもなく(放っておけば、勝手に創造性が発揮されるなんてありえない)、立派なアーティストが指導して描かせたのでもない、<美術とは何か>、<今の社会の中で、自分が美術家として生きるということはどういうことか>を日々真剣に考えている若い作家と、元気で率直な子どもたちとが、出会ってすぐながら心を通わせ、真剣勝負で一緒に作り上げたコラボレーションの賜物なのである。
そこには、描くことの伸びやかで、さわやかな喜びが明快にあらわれていて、その絵は、ともすれば職業柄、見ることに疲れ<美術>の意味を見失いがちになる心に、とてもすがすがしいある確信を与えてくれたのである。
一言でいうなら、絵を見ることの、疑う必要のない幸せな気分。去年の夏は、そんな作品を、岩野さんたち手作りの愛のこもった額装までしてもらい、夏休みの展覧会に展示したのだった。
昨今のワークショップばやり。そんな中で、このパノラマ絵画は優れて取り組みやすいプログラムであり、考案者の岩野さんも、いわばフリーソフトとして、著作権フリーでこのプログラムが利用されることを望んでいる。
でも結局は、ワークショップが生身の人間同士の出会いの場であり、美術活動の本質が人間の創造性の発揮にあるなら、その充実は毎回その場に関わる人次第ということになるだろう。ごく当たり前ながら、良いワークショップ、つまらないワークショップがあり得るのである。それは、良い作品、つまらない作品があるのと同じ。そして良いワークショップを行なうことは、作家にとって良い作品をつくるのと同じくらい力のいる、ごまかしの効かない大変な仕事であって、そんなワークショップに出会えた人は幸せなのだと思う。
今回の京都での試みがどんなになるか、それはこれからだけれど、昨年の夏のことで言えば、それは幸せな出来事だったし、一瞬にしろ“美術とは何か、美術はこの社会の中でどんな意味を持ちうるのか”という、仕事柄切実な問いに対する、ある確かな手応え、希望を与えてくれるものだったと思っている。そしてこういう一つ一つの具体的な手応えの中にしか、美術の<意味>、生きていく幸せは見出せないのではないかと思っている。
以倉 新 氏 <いくら あらた>
豊科近代美術館 学芸員
2001年6月・美術館出前授業 <パノラマ絵画>
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ARTSCAPE<ONP MUSEUM INFORMATION JAPAN>2002.7月1日号に原久子氏のレビュウが掲載されています。
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<http://www.dnp.co.jp/artscape/view/review/0206/>
岩野勝人展
5/21〜6/2 ギャラリーそわか[京都]
雲のカタチってとらえどころのないものだ。合板で定規のように切って雲型の枠をつくり、部屋じゅうを空に見立てて、参加した人がどこにでも雲を描いてゆけるようになっていた。いっしょに行った学生たちは夢中になって、戻ってきてくれない。参加型の作品というより、岩野がやりたかったのは、ワークショップとして参加者とのさまざまな交換が行える場だったのではないかと思う。[5月24日(金) 原久子]
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「ギャラリーそわか」スペース0
の 展示風景

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