
カーキーバンブー外観 |
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わたしは「自然派」と冠された料理(店)が好きである。
あらかじめこう言ってみたものの、わたしには、食事のおりにいちいち体を気づかってみたり、カロリー計算をしてみたりなどの経験があるわけではない。単に、あの素っ気ない味わいと、その奥から淡くしみだしてくる、素材そのものの味を噛みしめる瞬間が好きなのである。物事を評価するにあたって、個人的な嗜好を割り込ませるのはどうかと思うけれども、もとより「味」などという人ごとに異なる価値観に関し、客観的な判断を下そうとする試みこそが無謀なのであって、わたしはあえてこのたぐいの店を強く推すことをやめない。むろん、まずい店ならばこのアドヴァンテージも一切通用しないのは言うまでもないが、逆を言うなら、「自然派」を謳っている店のなかで酷評を得たものは、相当ヒドイということにもなるだろうか。実際、ダイエットメニューや健康指向メニューを提供する店でも、それらを単に「質素な料理」とか、「食材だけ安全なら・・・」というような形でしか受け止められないカンチガイが多いのには困ったものである。質素な食事を質素と思わせないだけの工夫がなくて、なにゆえ恥じるところなく客から金を絞れるというのか。食材が安全でさえあれば、味は我慢してもらって当然とでもいうのか。まずくて栄養のないものを食わせて、「これで健康になれますよ!痩せられますよ!」などとは、
「食」を追求すべき料理人の言葉ではあるまい。
今回の獲物は、北山にあるカーキーバンブー。地下鉄の駅から徒歩数分、西へ行ったところにあるが、自然派のランチは800円程度の定食形式で、午後6時まで利用できる。
この店のウリはまさしく
「安全」だ。「有機栽培の野菜」、「素性のはっきりした鶏肉」、「NASAで開発された逆浸透膜システムによる高純度の水」、「完全無農薬玄米」・・・・・・と、いったいそれらがどれだけ体に良い影響のあるものなのかわたしにはわからないが、このうたい文句だけを見れば食材に対するこだわりは相当なようだ。
もっとも、わたしの評価が食材によって大きく左右されることはまずない。食材選びへの真摯な姿勢はもちろん料理の基本とも呼ぶべき重要なものだが、野菜や肉を食べ比べて、「これ、有機野菜だね」とか、「丹波産地鶏だね」などの判断を下すことなど、わたしには到底できない。したがって、「能勢産ダイオキシン栽培野菜」などのように極端な例でもなければ、今までもこれからも、格別気にとめないでおくつもりだし、素材の良さは料理という作品になって初めて知らされるものとわたしは信じる。この店が安全な食材を使っているということは、頭の片隅にでも入れておけばいいだろう。
さて、そろそろ本筋へ入らなければならない。ある人間の学歴と、そいつが実際に社会に出て使い物になるかどうかは全く別問題だ。履歴書をじっくり眺めるより、本人とさまざま言葉を交わすことの方がずっと意義深い。なにしろわたしがこの店を紹介したいのは、もっと単純な理由からなのである。
それは、
「うまいから」だ。
人が料理の評価を試みるとき、この理由にうち勝つだけのどんな能書きも存在し得ない。今回挑戦したのは、唐揚げの定食と鶏ミンチの定食で、それぞれご飯・サラダ・みそ汁・お総菜がつくが、まずは黙ってここの玄米ご飯を口に運んでみることだ。普段は玄米など食べ慣れない人にも抵抗がないように、やわらか〜く、みずみずしく炊いてあることに気づくだろう。こんな配慮こそが、食材選びにも勝る、
この店の何よりのウリとわたしは看る。玄米メシを出す店は増えているが、どうにも「玄米=コワい」というイメージを払拭しきれておらず、最後は結局、「ご飯が白米だったらいいのにねぇ〜」などの痛評を得てしまうことも少なくないようだ。カーキーバンブーの気遣いは、それら工夫の足りない店たちに示すよい模範となるに違いない。
また、もっと賞讃すべきが、揚げ物の
うますぎる鶏肉だ。
そんじょそこらのファミレスなんかとは当然わけが違う。河原町の三条近辺にあるイタ飯屋(謎)で出てくるような、たくさんの香辛料で味を調えているはずなのになぜかまずい代物とも違う。ここの鶏肉は、
塩コショーなど一切必要あるまいと思われるほど、素材の味がしっかり伝わってくる良品だ。素材がもともと持っている味だけで、十分に納得できるのだ。このウラには、唐揚げにしても鶏ミンチカツにしても、いったいどんな油を使用しているのか、
コロモが全く素材の味わいを妨げていないという驚くべき事実が隠されている。脂っこいはずの揚げ物によって鶏肉の底力を改めて知らされたというのは、なんとも情けない話だが、それはこの店が素材の厳選にだけでなく、
調理法にも100%の気遣いしているという紛れもない証拠になるだろう。
そうして一度喉を通ったあとなら、なるほどこれが「素性のはっきりした鶏肉」なのかと思い返してみる行為もまた、
健全と呼べるものになる。だって、それはそうだろう。もっとわかりやすい牛肉で例えるなら、人はウマイ牛肉を食べようとするとき、神戸牛が必ずウマイから神戸牛を選択するのではなくして、確率として神戸牛がかなり成功しやすかった共通の経験から、ある種便宜的に「神戸」を選択するに過ぎない。この場合、客がホントにオーダーしたのは
「ウマイ牛肉」であって、産が神戸だろうが、松坂だろうが、オーストラリアだろうが、そんな肩書きなど実はまったく問うてはいないのである。そんなもの、客の「ウマイ!」「マズイ!」の一言の前では何ほどの効力も持ち得ないのだ。
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味
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★★★★★★★★★☆
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ボリューム
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★★★★★★★
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雰囲気
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★★★★★★★
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サービス
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★★★
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料金
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★★★★★★★
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総合
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33点
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交通
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★★★★★
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管理人
利用率
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★★★★★★
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記事が能書きだらけになったが、これはわたしがイライラしている証拠であるから、内容が中途半端でもそろそろ終わりにしよう。
カーキーバンブーの料理には十分な魅力がある。胸を張ってオススメできる店だ。ただし、注文してから料理が出てくるまでかなり待たされるのは大きく差し引く必要がある。それも、料理に時間がかかっているだけなら、客から見えないからまだマシなのだが、どうやらホールの動きが悪すぎることから無駄な待ち時間が発生しているようで、これは見えるだけにかなりなストレスだ。
また、店の内装がオシャレなのはよいが、狭苦しさをなんとかしてほしい。隣の席と近すぎなのがどうにも落ち着かない。しかも、それだけ席数を増やしておきながら、ホールの仕事が全く追いついていないのだからよけいに腹が立つ。わたしが訪れた日にも、周囲の客は皆キレキレで、せっかく美味しい料理をだしても、「二度と来てくれない可能性が高い客も多いのでは?」とわたしは思わざるを得なかった。風流店に入れたくとも、入れられなかったゆえんである――本当に惜しい店だ。こういう愚直で悪循環な店には、いちいち細かいことは言わないけれども、もっと賢く稼いでほしいという気持ちを籠めてこんな一言を残しておこう。
「損して得とれ!」
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○追加情報1
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厳密に言うと、ホール一人一人の能力うんぬんと言うより、店員の数が圧倒的に足りないんです。飯時だけパートを雇うとか、お水はセルフサービスにするとか、当面の改善策はそのあたりでしょう。
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○追加情報2
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席数が減ってゆったりできたけど、あれって日祝日もそうなのかな?
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